いいえ。

お姫様だっこは乙女の憧れ

だけどね、宙ぶらりんで他人任せになるよりは
手を取り合って、一緒に並んで歩く方がいい

水たまりはせーので飛び越えて
怖い犬に吠えられたら背中にかくまってもらって
大きな穴が開いていたら遠回りをして
知らない花が咲いていたらなんて名前の花だろうって考えて

一緒にいるってそういうことだと思うんだけど

お姫様だっこは乙女の憧れ
でもね、ボクはもうお姫様になるには遅すぎる
だから手を取り合って、一緒に歩くだけでいい

グリモアのカゴ。

たしか、冒険者になってから一番最初のイベントが
セイレーン王国水泳大会だった気がするので、
おそらく去年の８月頃、ボクは同盟へ来たんだと思う。
あれから半年。
マイペースに依頼や闘技場活動を続け、ようやくLv30。
現在のグリモアレベル(レベル上限)は62。まだ半分だ。

現在開けているドラゴンズゲートは、竜脈坑道を３ヶ所、それと水望大社、計４つ。
全部開けたら結構なレベル行くのかもしれないけどなぁ。

…めんどくさいんだもんＤＧ潜んの。

依頼や闘技場は、時間があるときに少しづつプレイング書いたり、戦法の設定したりすれば済むけれど
ＤＧは普通のRPGゲームみたいにキャラ動かして戦闘してダンジョン探索せなならん。
それが目的で同盟に来たんじゃないし、時間があったら大航海の方やりたいしなぁ。

ウルティマオンラインは３年かけてメインキャラ育てたし、
大航海も１年やっててようやく一人前といったところだし、
どこまで行っても後から始めた人に追い抜かれてはいるけれども
まぁボチボチ育てていくのも楽しいかな。

ＰＫ論。

ＰＫ。プレイヤーキラー。同じプレイヤーの立場でありながら、他のプレイヤーを殺害する人。

ボクはＰＫが当たり前のように存在するMMOゲーム、ウルティマオンライン(以下:ＵＯ)から、
大航海時代Online(以下:大航海)へ移ってきた。

大航海の世界で『安全海域』『危険海域』と分けられている時点で、
ＰＫの襲撃は「当たり前の可能性」としてそれを受け入れて、ボクは大航海をプレイしてきた。

ボクだってどこの世界に行こうともＰＫは怖いし、沈められ(殺され)、奪われれば悔しい。

だけど、被害を被ったから、被ると迷惑だから『ＰＫはいなくなるべきだ』
といった極論には、ボクは賛成できない。


ＵＯの中で、襲われ、殺害されれば、それは「全てを失う」ことを意味する。
その場に転がる自分の死体。その死体が所持している全てのアイテムは持ち去られる。或いは撒き散らされる。
そして死体の持ち主は、生きた人には見えない影(ゴースト)の状態となって、
レイプのごとき光景を見つめているしかないのだ。
(最近は保険なるシステムが出来、大事なアイテムは失わなくなった。甘いなぁ嬉しいけど)

それに比べて大航海のＰＫ被害は、せいぜい持ち金を奪われ、
積荷の少しと、運が悪ければアイテムを１つか２つ、収奪されるだけなのだ。
ＰＫ＝全ロスト、ではないのだから、ボクのような被害者オンリー(笑)には万々歳である。


といった話を商会長にしてみたら「他のゲームのことなんて知らない」と突っぱねられる。
ついでに「人が人を殺すなんて、だから戦争が無くならないんだよ」とまで言われたりして。
いやぁ…そんな現実の問題をゲームに持ち込まれても…。
じゃあ、自分が大航海に来る前にプレイしていた、ＰＫが存在しないＭＭＯゲームを基準とした
考え方をボクらに押しつけるのはやめて下さい、とちょっと思った。
対人戦は『戦略性を楽しむ』行動だと思うんですが。弱い者いじめの人もいるけどさ。

ボクからしたら、大航海では被害がゆるい、嬉しい、のびのびプレイできる、ということなのだが
商会長からしたら、なんだこのゲーム、人が人を殺すなんて、ということらしい。

そしてどうも商会長(ＰＫ否定派)はその手の話題でいろんな人とやり合ったらしく、
Ｐ嬢(PK志望)、Ｕ嬢(PK支援)、Ｐ氏(PK志望)が次々と商会を出て行ってしまった。
そしてコッチ(ＰＫ容認派)へ来ないか、と誘われたボク。
ＰＫ論に関する意見の相違はあるものの、それ以外では特に不満はなかったボク。
ボクは悩んだ。１日、仕事中も頭から離れないくらい悩んだ。(←仕事はしてました)
翌日決意した。

ボクはＰＫ容認派、いずれはＰＫ商会となるであろうところへお世話になることにした。
ボク自身は、おそらくＰＫにはならないだろうと思っている。
(戦闘下手なんで／すぐ頭がパニック状態になるんで／ＰＫＫ怖いんで／その他色々)
けれど、ボクは「ＰＫいなくなればいい」とは、微塵も思っていない。
海上封鎖されれば困るし、襲われればチビっちまいそうなほど怖いし、
大事なアイテム獲られればやっぱり悔しい。
だけど、そんな理由で否定をする気にはなれないのだ。
様々なプレイスタイルの選択肢の中から、ボクは「冒険者」を選び、
ＰＫ各氏たちは「ＰＫ」という選択をした、同じ世界に生きるプレイヤーであることに
変わりはないのだから。